図上での訓練ってどんなことをするのだろう?
これからの災害の可能性のことを考え、
興味を持って参加してきました。
始めは講師の福岡市地域づくりアドバイザーとして
(株)よかネット 防災担当 山﨑裕行氏のお話があり、
防災、減災に必要な知識と心構えを教えていただきましたので、
ここに記しておきます。
◆実際に地震が起こり、まもなく津波が来るかもしれないと
通知があった時、我々はどんな行動をとると思いますか?
もちろんすぐに行動をとれる方もいると思いますが、
中には次のようなバイアス(ここでは「偏見」の意)が働き、
思うように次の行動に移れない人がいます。
【正常バイアス】
異常を正常の範囲内のことと捉えてしまう
【集団同調性バイアス】
周りの人が逃げないと自分も逃げない
【凍り付き症候群】
発災時にショック状態に陥り何もできない
【経験の逆機能】
これまで大丈夫だったから、今回も大丈夫だろうと考えてしまう
【エキスパートエラー】
専門家からの情報を待ち過ぎたり、過信し、正しい行動がとれない
このどれかのバイアスが働くと、避難が遅れると思いませんか?
◆ではこのバイアスを乗り越えるためにできることは?
【バイアスは必ず生じることを認識】
今自分は「バイアスにかかっているのではないか」をチェックする習慣をつける
【状況と行動のパッケージ化】
あらかじめ「この状況になったら」→「この行動をとる」と決めておく
(例) 「地震が起きたら」→「姿勢を低くして頭を守る」
「大雨警報が出たら」→「2階以上など高いところで寝る」
「避難する時は」→「自分で決めておいた避難経路で避難する」など
【機先を制した行動】
先入観を取り除き、周りの人に倣うのではなく、パッケージに従い、
自ら避難行動を取り、近隣の人たちに避難を促すなどの声掛けをする
各自の心構えや事前の避難計画が大事なようです。
◆災害に備えて個人や地域で考えておきたいこと
自助・・・自分の命は自分で守る
災害時に、自分が死なない・怪我しない
→助けられる・支援される側から助ける・支援する側へ
共助・・・燐、近所でお互いに助け合って、地域を守る
災害が起きても、公的機関が本格的に活動するには3日かかる
→避難の呼びかけ・誘導、避難所の運営等は地域で協力して行う
公助・・・あくまで自助・公助を補完するもの
災害が起きた時、数日後には公助が機能し始める
→公助が円滑に機能するためには、自助・共助の取り組みが重要
ここにある「共助」で機能する団体がこの香陵校区自治協議会”あすねっと香陵”
というわけです。
私たち個人の心構えと助け合う団体の円滑な働きが、災害時の減災や環境を
整えるために大事だということですね。
この後、津波が押し寄せる映像を見て図上訓練開始。
実際に図上で地震を想定し、シュミレーションしてみました。
①住戸の平面図を使って、地震の際どんなことが起こるか列記
②この校区の避難場所、避難所の確認
③②に避難する際、妨げになるものを指摘
④各人で避難場所まで行くのに、③の場所を避けた迂回ルートを確認
ここで時間を取って話し合うことで、自分の意識を再確認し、
他の人の意見を聞くことによって、新たな検討事項を持ち帰ることができました。
普段何気なく生活していても、
災害が起こった時にどれだけ冷静でいられるかは、
今考え、備えておくことです。
「こうなるとは思ってもなかった」と起きてしまってから言うのではなく、
普段の生活の中でできることを準備し、
周囲の人と地域活動を通してコミュニケーションを図っておきましょう。
最後に、講師の方の話の中で参考になる点がありましたので、記しておきます。
【防災グッズの保管場所】
寝床或いは玄関
【高齢者の防災グッズ形態】
薬やメガネなどの細かいものは、ポケットがたくさんあるベストが便利
【地震の減災のために】
1室だけタンスや棚などの家具がない部屋を作っておく
【津波の避難】
この校区は海抜が低いため、地形的高台はない
従って、予めオートロックのないマンションで
長い共用廊下のあるマンションを確認しておき、そこに避難
※確実に安全が確保されるまで避難場所から動かないようにしましょう。
↓
普段から家族で最終的に集まる場所を決めておくことも大事です
人の命、校区の安全を守るために、
これからも我が自治会で考えられることは
どんどん発信していきます。
皆さんも様々なことを一緒に考える場として、
この自治会の色々な活動に参加してみてください。
主催:あすねっと香陵(香陵校区自治協議会)
安心安全・住環境部会